更新日:1998年10月31日

映画館の演出家


定かではありませんが、映画館には演出家がいるのかもしれません。

とある映画がありました。

良く出来た、スカっと楽しい映画でしたが、最後に「親を許す」のだけは解せません。
そんな簡単に許されるのか?
じゃあ、どう(いうシナリオに)すれば良いか??
やっぱ、親はあそこで死ぬべきだろう。。
行き過ぎた部下が息子を狙うのをかばってだ。いやいや、かばうのなら息子の恋人だな。。
うーむ、あれこれあれこれ。
宿題のお土産まで準備とは、アッパレな映画よのう!
というような何か引っかかっているが、面白い映画でした。

またある時、思わずその映画の2度目を見る機会がありました。
ラストでまたアレコレアレコレと考えている間に問題のシーン。

プツっ

という音と共に、いきなりエンディング音楽が始まる。。。。。。。

「ああっ!、、、、そのテがあったか!」

カットです。
親をどうこうする以前に友情の回復で物語りを終えてしまったのでした。
そうすれば確かにすんなりと物語が収まったカンジでした。
納得できない映写室のおっちゃんが気の利いたカットをしたのでしょうか。。。
もしそうだとすれば「やるな」。

この他の映画でも、ファーストデイ(初日)にはあったエンディングがなかったと、いっしょに見た2度目の友人から聞いた事もあります。

エテシテ、このようなカットは映画館側で可能な演出(笑)ともいえますが、
2時間半もの映画を短くする為に、また人気のない映画を早く切り上げてハヤク帰ろっと考える映画館側のヒキョーな手段としても多々あります(笑)。
特に、音楽シーンなどカットしやすい目標となります。
下手すると、音楽のカットに分からず、つまらない映画だったと思いかねない悪質なワザでもあります。
リピーターの多いインドでは人の少ない時のみに有効ではないかと思います。

このようにセコい目的で利用されるのが通常かなとも思いますが、それにしてもあの映画でのカットは見事です。

映画を語らせたら止らないほどの映画好きの多いインド。
これも、物語に納得できなかった映画好きの演出とも思いたい心境です。

はたして、映画館の演出家はいるのでしょうか(笑)??


つづく。


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