「Uyire[ウイレー]」は、「Dil Se..」のタミル語版です。
飽きもせず,ヒンディムービー「Dil Se..」を見ながら,タミル版をチェンナイで見てしまいました。
これだけ見た映画は今までで初めてです。
よくもまあこれだけ見たなあ、そんなに良い映画なの?と自分でも思いますが,
数回見るにたえる質を持っているのは確かだと思います。
主演のシャールクカーンとマニーシャコイララは、ヒンディムービーの役者さんですが、
監督のマニラトナム,音楽のA.R.レヘマンはタミルムービーからの方々なのです。
そういった背景の為,タミル語版とはいえ単なる吹き替えではないのではという期待があったわけです。
「Dil Se..」が「心から」という意味に対して「Uyire」は「命」とか「生命」というような意味だそうです。
どういう経緯でこのようになったのでしょうね。
色々と想像してしまいます。
また、前もってヒンディ版,タミル版それぞれの音楽カセットを聞いてみた言葉の響きの違いから,
こりゃ是非見てみたいと思っていたわけです。
以下,ヒンディ版(本版),タミル版(吹き替え版)の違いを綴ってみたいと思います。
主人公のシャルクカーンの声は,役者自身に似つつも、シブイ声。
それゆえコロコロおしゃべりがちな印象のシャルク本人に比べ,寡黙なイイ男っぽいカンジがしました。
いやあシャールク,あらてめてイイ男じゃんと。こちらの方が、映画にはあってるかもしれない。
一方で、感情際立つシーンではご本人にはかないません。
- 「ホォオオーーイイ!!」という呼びかけ。
- ラジオでの一人語りのシーン。
この辺りではさすがシャールクの魅力と味だと感心しました。
吹き替えで分かるのも面白いですね。
ヒロインマニーシャの方は気が付くような違和感はなかったです。
ひょっとするとご本人だったりして。でもタミル語話せると聞いた事はない。
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当然タミル語。インド映画の音楽シーンでの歌詞の意味がいかに大事かがわかりますね。
ミュージカルの延長なんですね。
残念ながら,僕には意味が分からないのですが。。。くそう。
A.R.レヘマンの音楽自体は変わらず歌手の方々と言葉が違うだけです。
けれどもA.R.レヘマンの音楽はタミル語版の方が面白味があるカンジがします。
タミル語の言葉の響きの為なのか、レヘマンがタミルの人の為なのか分かりません。
ヒンディ版はヒンディ版でまた面白いです。
公開前から流れていたのはこちらなので愛着のようなものもあります。
両方の言語が理解できたらもっと面白いのでしょうね。
今度ヒマがあったら歌手や題名の比較もやってみましょう。
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そうして、ふおっと驚いた1シーン。
ヒロインが主人公へ砂に書きおきして去ってしまうシーンがあります。
その書き置き。タミル語っ!
当然、ヒンディ版はヒンディ語っ!
2度撮りしたって事でしょうが、面白いですね。
日本の発想だったら、字幕にしちゃいますが。。。
とまあこのように物好きなマニアが色々と違いを見ていたのですが、後半は結局話の方に引き寄せられ、映画そのものを楽しんでいました。
こういう言語の違いの楽しみ方もインド映画ならではかもしれません。
言葉分からなくてこうなんだから、分かったら大変でしょうねえ!
以上、なかなか貴重な出逢いでした。
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